保育士資格の詳細まとめ!実技試験から保育士登録までの流れと体験談
前回の「学科試験」のまとめ記事に続き、今回は「実技試験」編です。
学科試験合格後に待ち受けるのは、実技試験突破の壁。
私は、異業種から保育士を目指し一般受験で資格を取得したため、学科試験を突破したあとに実技試験を受験しました。
この記事では、実際の体験をもとに実技試験当日の流れ・注意点・服装や持ち物・合格後の登録申請手続きまでを詳しく紹介しています。
これから保育士試験を受ける人、特に異業種から挑戦する人はぜひ読んでみてください!

学科試験合格後に待ち受ける実技試験
合格発表から受験票の到着まで
学科試験の合否はマイページで確認できます。
私の場合、アクセス集中で発表直後はなかなか繋がらず、1時間ほど経ってからようやく結果を確認できました。

その後、郵送で「実技試験の受験票」が届きます。
実技試験当日に持参する大切な書類です。
実技試験までの準備期間
学科試験の合格発表から実技試験までは、約1ヶ月しかありません。
短期間での準備となるため、学科試験の勉強と並行して実技試験の勉強をしておくことが合格のカギになると思います。
私は造形(絵画)と言語(素話)の2科目を選択。
学科試験勉強中、早起きして絵を描き、素話は暗唱することを習慣にしていました。
実技試験当日の流れと雰囲気
会場の雰囲気と受験者の様子
当日、会場に到着すると試験説明の時間前にも関わらず、ロビーには多くの受験者が集まっていました。
読書をしたり、直前まで参考書を確認していたり、それぞれが自分のスタイルで準備を進めています。
当日の流れ
説明会場に案内され、全体で約300名ほどの受験者が一堂に介し、当日のタイムスケジュールが配布されます。
造形と言語の試験は同日に行われますが、必ずしも連続ではなく、私の場合は造形の試験後、2時間ほどの待ち時間がありました。
造形試験(お絵かき)の体験談
お題と制限時間
造形試験は45分で1枚の絵を完成させる試験です。当日配布される用紙はA4サイズ。その用紙には縦横19cmの枠とお絵描きの条件が記載されています。
- ○歳児が〇〇をしている
- 保育士○名、子ども○名
- 部屋にある物の大まかな設定…など
その状況に合わせた絵を、下書きから色付けまで時間内に行う必要があります。
この条件は、試験当日にしか分かりません。
色鉛筆の選定と準備
私は、インターネットの情報を複数検索し、書きやすさに定評があるステッドラー(STAEDTLER)の水彩色鉛筆(24色)を選択しました。
試験の練習を繰り返していく中で、当日は「時間との勝負」になると感じていました。そこで、「時間短縮」のためにしたことは以下の2つです。
- 色鉛筆の選別
- 色鉛筆の両側を削る
1.24色も種類があると、同じような色のものが数本あります。思い切ってどちらかに絞り、当日持って行ったのは12本。
理由は、「どの色鉛筆を使うか迷ってしまう1秒を削るため」です。
2.色鉛筆の両側を削り本番に備えました。鉛筆を削るときには試験官へ許可を取らないといけないという情報もありましたし、削るだけでも時間を使います。
両側を削っていたおかげで、一度も削ることなく試験を終えることができました。
準備の工夫
私は、画用紙に縦横19cmの線を引いて練習していました。
出題される保育状況は、「保育室・園庭・ホール、天候や季節の行事、保育士や子どもの人数・年齢」など、多様な要素の組み合わせが考えられます。
私が受験した当時は、子ども「3人以上」・保育士「1人以上」を描くように指示がある過去問が多かったので、練習では3人の子どもを描くことを基本にし、場所や天候については色んなパターンを想定し、どのパターンが出題されてもすぐに描けるよう、描く流れの型を作っていきました。
YouTubeで造形試験の解説をしているチャンネルが多数あります。その中で、自分が描きやすい人の絵を徹底的に真似しました。
また、枠外に全体の構図を小さく簡単に描き、それをもとに絵を描いていく手順は、書き直す手間が減り、非常に効率的でした。
実際に描いてみて感じたこと
- 試験用紙は思っていたよりもツルツル
- やっぱり時間が足りない
1.本番の試験用紙は、練習していた画用紙よりもずいぶんつるつるしていました。あの材質だとおそらく、安価な色鉛筆だときれいに色がのらず、何回も塗らないといけないことで時間を使うと思います。「ステッドラーの色鉛筆」にしておいてよかったと感じました。
2.採点の詳細は分かりませんが、白い部分は残さない方が良いと思います。そのため、丁寧に塗ろうとすると時間がかかりますが、それは想定の範囲内。
時間が足りなくなった要因は、「落ちたくない」という試験当日の緊張感や、「これで試験問題の条件は満たしているのか?」という迷いからくる、練習では経験できない試験当日特有のものだと思います。
私は最後の1秒まで塗り続け、なんとか全体を仕上げました。
言語試験(素話)の体験談
試験の流れ
言語試験は3分間の素話です。事前に提示された複数の昔話の中から1つを選び(令和7年度にルール変更あり)、目の前の3歳児15名程度に聞かせる想定で話をします。
受験者の前には「子どもに見立てた椅子」が置かれており、そこに子どもたちが座っているという設定です。
試験時間が近づくと6人ずつ呼ばれ、試験室の前へ移動します。そこで試験の注意事項の説明があり、自分の順番がくるまで待ちます。
教室に入ると手荷物を置き、受験者用の椅子に座ると4mほど前方に長机があり、2人の試験官がこちらを向いた状態で座っています。
試験官の合図で試験開始です。
実際の体験
試験官は、受験者の後ろか横で話を聞くのだろうと、根拠もなく考えていました。それが、受験者用の椅子に座り試験官と目が合った瞬間、頭が真っ白に。
「話の内容や時間配分を間違えないように」ということに気を取られた私は、子どもの存在をすっかり忘れ、最初の30秒ほど試験官を見ながら話してしまいました。
子ども用の椅子が想像よりも小さいものだったことや、数脚しか置かれていなかったこと(15脚置いてあると思っていた)も要因であると考えます。
30秒ほどで「子どもに向けて話すんだった!」と気づき、その後は子どもの椅子に目線を向け、子どもたちに話しかけるように意識しました。
お話が終わり、3分経過のタイマー音がするまで約9秒でしたので、2分51秒ほどで終了。分刻みでタイムスケジュールが組まれているため、3分を超えると途中で打ち切られると思います。
そのため、時間オーバーで話が終わらなくなるよりは、少し短めで終えるのが無難だと考えます。
試験突破のため、私がとくに意識したことは以下の点です。
- 子どもに向けて話すことを忘れない
- 大きな声と笑顔で話す
- 身振り・手振りを取り入れる
- ゆっくり話すことを意識する
- 3分以内に終える
実技試験で気をつけたこと
服装と持ち物
服装に明確な基準はありませんが、私はオフィスカジュアルで臨みました。フォーマルすぎず、ラフすぎない格好を意識しました。
バッグは、普段仕事で使っているビジネスバッグを持参。
職業適性の観点
私は前職で、国家試験の試験官業務を担っていました。その目線で考えると、服装や持ち物は試験官の心証に影響すると考えられます。
また、保育士の業務を経験してみると、数々のイレギュラーに対し臨機応変に動いていくことが多くあります。
状況に合った服装や持ち物は、職業適性を表す要素になり得ると思うので、個人的には採点基準に入っているだろうと考えています。
実際にどの程度影響するかは不明ですが、私は「子どもや保護者に見られる仕事」という観点からも、身だしなみに気を配ることは大切だと思っています。
合格発表と登録申請の流れ
実技試験の合格発表
実技試験の結果もマイページで確認します。発表直後は例のごとくサーバーが重くなり、1時間ほど経過したところでようやく確認できました。

点数は6割ギリギリでしたが、合格は合格。
この点数を見たときには正直、「保育士としてギリギリのライン」と言われているような気持ちになりましたが、「そもそもスキルゼロだし、技術はこれから磨けばいいか」と考え、シンプルに合格した事実を喜びました。
保育士登録の手続き
試験合格後、保育士として就業するためには都道府県への登録申請が必要です。
- マイページから案内を確認
- 「登録の手引き」を取り寄せる
- 必要書類を準備し郵送
- 約2ヶ月後に「保育士証」が自宅に届く

保育士証には更新制度がなく、一度取得すれば生涯有効です。この証を持って、保育士として働くことができます。
まとめ
実技試験は、「短期間での準備」と「当日の緊張感」が大きな山場となります。
- 色鉛筆の選定(極端に安価なものは避ける)
- 色鉛筆は両側を削っておく
- 時間配分の計画
- 様々なシチュエーションの型を作っておく
- 子どもに向けて話すことを忘れない
- 大きな声と笑顔で話す
- 身振り・手振りを取り入れる
- ゆっくり話すことを意識する
- 3分以内に終える
- 服装はラフすぎないこと
- 服装に合ったバッグを持参
保育士を目指す道のりは決して簡単ではありませんが、業務に就くためには資格取得は避けられません。
ようやく資格を取得できたかと思えば、スキルゼロからのスタートのため現場では分からないことばかり。
異業種から挑戦する人も同じように不安を抱えていると思いますが、周りの人たちが必ず助けてくれます。
そんなリアルな体験を書き綴っているこの記事が、少しでも背中を押す存在になれれば幸いです。
