【車の異音】「キュルキュル音」の原因は補機ベルトかも?交換時期と必要性を徹底解説!
エンジンをかけて、走り出すときに「キュルキュルキュル」と、びっくりする音。
これは、車のエンジンに使われている補機ベルトが傷んだことにより、音が出ていることが多くあります。
「交換時期っていつなの?」
「見た目はまだ大丈夫そうだけど、本当に交換が必要なの?」
気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では補機ベルトの役割について、また、私の車の補機ベルトを交換したときの新品と比較した画像による説明などをご紹介しています。

でも、まだ使えそうだけどな…
エンジンに取り付けられているベルトを上からのぞいて見るだけでは、ベルトの良し悪しはなかなか分かりません。
そしてなにより、補機ベルトは切れたときが大変なんです。
どう大変なのか、記事の中で細かい説明を入れているので、早めの交換が必要ということが分かってもらえると思います。
重大なトラブルを起こす前に、ぜひ読んでみてください!
補機ベルトとは?その重要な役割と交換の必要性
補機駆動用ベルトとは?

そもそも、なにをしているものなの?
うちの車は平成30年式のホンダ フリード(型式DBA-GB5、エンジンL15Bのガソリン車)です。
この車に使われているのが補機駆動用ベルト。ファンベルトとも呼ばれます。

発電機(オルタネーター)やエアコンのコンプレッサーなどは、ガソリン・エンジン車やディーゼル・エンジン車では、エンジンの回転力を利用して動かしています。
この回転力をエンジンから補機類へ伝えているのが補機ベルトです。
言うなれば、エンジンの力を縁の下で支える黒子のような存在。
ゴム製のベルトは、常に回転し続けることで摩耗・伸びが進行し、最終的には切れてしまいます。
日常では気に留めないパーツですが、その重要度は車の中でもトップクラスです。
ベルトが切れるとどうなる?
もしも走行中に補機ベルトが切れたら──
「エアコンが効かない」程度では済みません。もっと深刻な事態が待っています。
一番の問題は発電機が動かなくなること。
車の12Vバッテリーは、エンジンが動いているときは発電機によって充電されます。
発電機は同時に、車内の電装品へ電力を供給する電気の心臓部でもあります。
ベルトが切れた瞬間から発電は止まり、車はバッテリーに残った電力だけで走ることになります。
ライトやエアコン、ナビ…そして、エンジンを制御するコンピューターまでもがその電力を消費します。
残量がゼロになれば、突然のエンスト。
再始動もできず、路上で立ち往生です。
高速道路上や山道でそんな事態になれば…考えただけでも恐ろしいですよね。
だからこそ「切れてから」ではなく「切れる前」に交換することが重要です。
補機ベルトの役割は“見えない安全装置”
車の安全性といえば、衝突被害を軽減するエアバッグやブレーキのロックを防止するABSを思い浮かべますが、補機ベルトもまた安全装置の一部です。
なぜなら、発電が止まる=エンジン制御ができなくなることは、命に関わる危険だからです。
ブレーキでさえも、エンジンが動いていないと100%の性能を出すことはできません。
地味だけど絶対に欠かせない部品──それが補機ベルトです。
補機ベルトの交換時期と判断基準
定期的な交換が必要
まず法律では、12ヶ月(1年)点検の際に伸びや摩耗の点検が義務付けられています。
一般的な目安として、4万km走行ごとの交換が推奨されています。
うちのフリードは、ちょうど前回の交換から4万km走行し、総走行距離が8万kmに到達したため交換することにしました。
走行距離だけでなく、年数でも5年程度を目安にすると安心です。
見た目だけでは判断できない

ゴムなら見た目で分かりそうだけど…?
昔のベルトは、摩耗が進むとひび割れが発生し、それが交換のサインになっていました。
しかし、近年は材質の改良により、ひび割れがほとんど出ないタイプが主流となっています。
今回取り外したベルトも一見キレイに見えます。ですが、よく見ると山の部分が摩耗して尖っている状態。
こうなると滑りが発生し、「キュルキュル音」の原因にもなります。
見た目に問題がなくても、走行距離もしくは年数で交換時期を判断するのが良いでしょう。
新品との比較でわかる劣化具合
下の写真は、4万km走行したベルト(左)と新品(右)を並べたものです。

山の角度、ゴムの質感、触ったときの弾力…新品と比べると劣化は一目瞭然。

古いベルトは摩耗してベルトの山がとがっていますね
でも、ひび割れはほとんど見られません。
そのため、エンジンに取り付いている状態で上からのぞいて見るだけでは判断が難しいです。
この摩耗がさらに進むと、山と山の間が裂けて破断につながります。
補機ベルトの異音を「まだ大丈夫」と放置していると、ある日突然その代償を払うことになります。
補機ベルト交換作業(参考)
取り外し・取り付け
エンジンによって作業手順は異なりますが、フリードのように自動調整式のテンショナーが使用されていれば、要領はほとんど同じです。
まずは、下図右の赤丸部分、17mmのボルトにメガネレンチをかけ、反時計回りに回します。

メガネレンチの可動する角度は30°ほどでしょうか。反時計回りに30°ほど回すと、上図の左、赤丸部分の穴が重なります。
穴が重なったら、その中に “6mmの金属棒を入れる” ようになっていますが、ちょうど良いものがなかったため、下図のような5mmの六角レンチを差し込むことで代用します。問題なく作業できました。

ボルトを回し六角レンチを差し込めばベルトがたわんだ状態で固定されますので、メガネレンチをボルトから外し、古いベルトを取り外して新しいベルトを取り付けます。
以上で交換作業は完了です。
交換自体は簡単ですが、車をジャッキで上げ右前のタイヤを外し、アンダーカバーを外してベルトを交換できる状態にするまでの方が大変です。

誰でも交換できるの?

工具や作業スペースがない人は無理せず整備工場へ依頼しましょう
張り調整
フリードは自動調整式のため、取り付け後の張り調整は不要。一方、手動調整式の車は規定の張りに合わせる必要があります。
張りが緩すぎると滑りによるキュルキュル音の発生や発電不良、逆にきつすぎるとベアリング類の寿命を縮めます。
作業で感じた“安心感”

交換したらなにか変化はあるの?
異音が発生していた場合などを除き、交換後も特に変化することはありません。
それでも、走行中の安心感はアップ。
「いつ切れるか…」という不安が消えることこそ、最大のメリットです。
補機ベルトが不要な車もある?
モーター駆動の車種
ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(BEV)では、補機類をモーターで駆動する場合が多く、ベルト自体が存在しません。
モーターは電気を流せば直接回転できるため、エンジンから動力を伝える必要がないのです。
ハイブリッド車でも油断は禁物
それでも一部のハイブリッド車では、補機ベルトを使っている場合があります。
「自分の車はベルトを使っているのか?」を確認しておきましょう。
まとめ:異音が出る前に交換を
補機ベルトは車検のたびに交換するものではなく、普段意識しない部品ですが車の生命線ともいえる存在です。
交換のタイミングを逃すと、想像以上に大きなトラブルを招きます。
「キュルキュル」という異音は、車からのSOSサイン。
定期的な点検と、走行距離での管理。
そして大切なのは、「まだ大丈夫」ではなく「もう替えておこう」という予防意識。
トラブルによる事故を予防するため、早めの交換を検討しましょう!
